キャリアステップ
1年目はどのような業務内容をしましたか?
給食管理業務と栄養管理業務を一年間かけて学びました。給食管理業務では、下処理、調理、盛り付け、配膳、洗浄、すべての厨房の業務がこなせるようになりました。栄養管理業務では、食材発注、アレルギー献立作成、食事箋処理、栄養管理計画書作成、ミールラウンド、栄養指導、などを行っていました。
直営の病院なので、献立作成から、食材発注、調理、提供、患者さんへの対応など、すべての食事の流れに携わることができ、管理栄養士の仕事として、とても魅力的だと感じています。
職場の様子は?
優しく、尊敬できる先輩ばかりで、業務で困っていることがあってもすぐに声をかけ、相談にのってくださります。同期とは日々高め合いながら業務を行っています。
これからの目標
まだ先になりますが、NST専門療法士と病態栄養専門管理栄養士の資格を取得したいと考えております。受験資格取得のために、学会のセミナーや研修の参加を予定しています。
2年目はどんな業務内容をしましたか?
2年目からは、病棟に足を運んで患者さんの栄養管理を行ったり、直接患者さんと接して食事の聞き取りも行うようになりました。それに慣れてくると、聞き取りだけでなく食生活の改善を図るための栄養指導も、入院・外来ともに行っていきました。最初は患者さんが答えやすい質問の仕方がよく分からず悪戦苦闘しましたが、様々な患者さんと向き合っていき、効果的な栄養指導が以前よりはできるようになったのではないかと思います。
また、後輩ができ、自分も1年目の頃に担当した病院食の食材発注業務を指導していました。
職場の様子を教えて下さい
職業柄、各自が様々な場所へ行って業務をする事が多いですが、先輩・後輩みなさん気さくで話しかけやすいです。シフト制なので日により出勤者や出勤時間、担当業務が変わる事もありますが、相談事があるとどの方でも時間を割いて一緒に考えてくださいます。
これからの目標を教えて下さい
患者さんの意向や年齢、生活環境などを考慮し、様々な職種のスタッフたちからの情報などもうまく取り入れながら、退院後も見据えた栄養管理をもっと行えるようになりたいです。
また、後輩も増えていくと思うので、その指導にも携われるよう、自分自身の業務をきちんとこなすため今後も頑張りたいと思います。
今、行っている業務は?
入院、外来の患者さんの栄養指導、入院患者さんの栄養管理を行っています。
職場の様子
栄養指導での指導内容や対応に困ったことがあれば上司、先輩管理栄養士に気軽に相談できる、雰囲気の良い環境です。
これからの目標
NST(栄養サポートチーム)専門療法士の資格を取得することが目標です。資格の取得によって、より豊富な知識と実践的な技術を持って、チームメンバーと連携しながら、入院患者さんの栄養サポートを行っていきたいです。
※NST( 栄養サポートチーム)とは、患者さんに最適な栄養管理を提供するために、医師、看護師、薬剤師、管理栄養士、理学療法士などで構成された医療チームのことです。NSTは、病気や手術のために十分な食事が取れない患者さんに最も適切な栄養補給の方法の提案、病気の回復及び合併症の予防に有用な栄養管理方法の提案などをおこなっています
栄養指導をするに接する時に心掛けていることは?
患者さんそれぞれの生活背景や価値観に寄り添ったコミュニケーションをとりながら、「毎日続けられる食事・栄養療法」を一緒に考えていけるよう心がけています。
仕事のやりがいを教えて下さい
急性期病院では入退院も多く、様々な疾患の理解や食事療法の知識を深められる機会が多くあるため、管理栄養士としての幅が拡がるところに魅力を感じるとともにやりがいにもつながっています。
これからの目標を教えて下さい
急性期の栄養管理では、早期に介入することで得られる効果は大きいといわれています。当院でもその体制が整いつつあり、管理栄養士の必要性が高くなっていることを感じています。多職種との連携も高めながら、患者さんに寄り添った栄養管理・患者さんに求められる栄養管理ができる管理栄養士を目指しています。
後輩や部下を教育する事にあたり、心掛けていることや力を入れている事を教えて下さい
臨床の現場では、チーム医療をはじめ栄養管理や栄養指導の必要性が高まっていることを感じます。一方で、卒後間もない管理栄養士は、知識はあっても、他職種や患者さんとのコミュニケーション能力、物事を総合的に考える能力は身についていません。研修などを通じてそれらを身につけ、画一的でなく、個人に合った「よりよく生きる」ための提案ができる人材の育成を心がけています。
病院で働く管理栄養士の役割とは?
栄養のプロとしての専門性を発揮することです。栄養管理では提供する食事に責任を持つこと。栄養補助食品・濃厚流動食などに精通していること。輸液を含めた栄養管理を提案できること。栄養指導では、患者さんと信頼関係を築き、実践可能な提案ができること、などです。また、自分自身が良い生活習慣を実践し、健康であることは必須です。
公開講座で今後どんな事を伝えていきたいですか?
世の中には、食や健康に関する膨大な情報があふれています。しかし、残念ながら信頼できる情報ばかりではありません。公開講座では専門家として、正しい情報を、わかりやすくお伝えしたいと考えます。
子育てについて
産休・育休を2回取り、現在5歳と2歳の子供を育てています。2人いることでケンカをすることもありますが、仲良く遊んでいる姿をみることが最近の楽しみです。
仕事の日はなかなか一緒に遊ぶことはできませんが、保育園の帰り道や食事の時間などでその日の出来事を聞く時間を作るようにしています。毎日朝から晩まで忙しい毎日を送っていますが、仕事をすることによって日々にメリハリができ、子供と向き合えるように思います。
復帰後の業務について
ホロニクスグループへ入職する前も入職後、産休を取る前も高齢者施設で勤務していた私は1回目の産休・育休復帰後で初めて病院で働くことになりました。業務はもちろんのこと、仕事と子育ての両立と慣れないことに戸惑うことも多くありましたが、上司や同僚に助けられて乗り越えることができました。
その後、病院が併設されている老健に異動しました。子供がいる中で老健の栄養士業務を1人で行うことへの不安はありましたが、上司のサポートや多職種とも話しやすい環境のおかげでスムーズに業務を行うことができています。また子供が2人になったことにより子供の急な体調不良も増えましたが、その時は併設の病院栄養士がいつも助けてくれ、両立することができています。残業もないので、保育園の迎えの時間にも間に合っています。
母親として、管理栄養士として今後どうなっていきたいか
管理栄養士として嬉しいことは食べられなかった方が工夫を行うことによって食べられるようになることです。そのためには食べられない原因や本人の意向を確認することが大切です。本人の意向を聞き、それに向き合える管理栄養士でありたいと思っています。それは仕事だけでなく、子育てにも通ずるものがあると考えています。何事にも相手の話をしっかり聞くこと、向き合うことを大切に仕事も子育ても頑張っていきたいです。